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第2位 『チルドレン』 伊坂幸太郎

チルドレン

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講談社/税込1,575円)


「チルドレン」には、文章・会話の楽しさ、特異な登場人物、泣けない感動など、伊坂幸太郎の面白さがこれでもか!というくらい散りばめられています。特に家裁調査官である陣内の言動は、一見無責任だけれど考えた上での発言だとわかります。たまに呆れたりもするけれど憎めない愛しい人物です。あなたもそんな陣内と出会ってみませんか?

〔本町店・岸田安見〕


「結果論からすると、陣内のやっていることの大半がオッケーになってしまうから驚きだ」と評される主人公が引き起こし、巻き込まれる騒動を描いた5つの物語。信じた少年少女に裏切られる日々を闘いながらも「俺たちは奇跡を起こすんだ」と言う主人公の言葉に力付けられ、一方で「奇跡というのは滅多に起きないから」と自分を慰める同僚の家裁調査官の物語など、読み終えれば不思議な温かさを覚えるはずです。「歴史に残るような特別さ」はないかもしれないけれど、「特別な時間」を与えてくれる本です。最後に、「彼のやり方を真似しては駄目だよ」。

〔熊本店・原田 誠〕


子供は嘘をつきます。大人は嘘をつきます。この作品にはたくさんの嘘がつまっています。人を優しい気持ちにしてくれる嘘が…。

〔福岡本店・花田吉隆〕

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