書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

ここにいないと言わないで―イマジナリーフレンドと生きるための存在証明―/久保香奈子

ここにいないと言わないで―イマジナリーフレンドと生きるための存在証明―
久保香奈子

⇒紀伊國屋書店ウェブストア
7/12/2013 20:03:13
人間科学部人間科学科
1年生・男性

あなたが誰かに贈りたい本はありますか?その本の名前と著者名をお書きください。

ここにいないと言わないで―イマジナリーフレンドと生きるための存在証明―/久保香奈子

その本をどんな人に贈りたいですか?

差別に関心のある人、恋愛で悩んでいる人、すべてのIF保持者。

どんな内容の本ですか?簡単なあらすじや、設定などをお書きください。

この本は、現在19歳の作者の処女作です。
作者は、イマジナリーフレンド(略称IF)と一緒に生きています。
IFとは、簡単に言うと、頭の中にいる自分ではないいのちのこと。
IFという存在について、作者のIF、ルークと出逢った経緯や、ルークとの甘く苦い関係を物語風、かつエッセイ風に交えながら、易しい文体、説得的な論で概説しています。

あなたはその本と、どのようにして出会いましたか?

2012年秋に、IF保持者のためのwebアンケートがきっかけで知り合った人が作者、久保香奈子さんでした。
当時はまだ本は完成しておらず、本ができるまでの過程を、香奈子さんの日記を読みながら見守っていたので、手にとったときはとても感慨深かったです。

その本を受け取った人に、どのように思ってほしいですか?

IFの分野は、言葉の定義から始まり様々な面で学問的に未開拓な、と同時に、防衛機制発達心理学、コミュニケーション学、人権、差別の社会構造、ロボット倫理など、多くの学問分野と関心事を共有できる分野です。
「それってただの空想じゃないの?」
解離性同一性障害とはどう違うのか?」
「法的にはどう扱われるのでしょうか?」
手にとった方が、IFやその他様々なことついて抱いている関心を深め、あるいは誤解を解くきっかけとして、この本を読んでもらえたら嬉しいです。

著者コメント

 みなさんはじめまして。久保香奈子です。このたびは、拙著『ここにいないと言わないで―イマジナリーフレンドと生きるための存在証明』に目をとめていただきありがとうございます。この場をお借りして、すべてのかたに感謝を。 この本にでてくるイマジナリーフレンド(IF)は、簡単に言えば頭のなかにいる目に見えない、空想上の存在です。目に見えないけれど、頭のなかで声を聴き、ともに暮らしている私にはたしかにそこにいる友人であり、家族であり、恋人でもあるのです。
 ―みなさんのびっくりされている顔が目に浮かびますね。目に見えない空想が今ここで生きてるだなんて、なんて夢見がちな!著者はまさかちいさな子どもでもあるまい、これは小説だろうか?なんて、思ってらっしゃるでしょ?ふふふ、無理もありません。空想が生きてそこにいる、と信じるのは、ふつう明日からエイリアンが地球にどっさり引っ越してくるのを信じるくらい大変です。そしてこの本は、今まさに私の説明を読んでドギマギしているかたにこそ読んでいただきたいIFの存在証明書なのです。私の感情と客観的な論理をうまく織りあげて書きました。
 読みおわってもう一度びっくり、納得していただければ幸いです。新しい世界の扉が、あなたの前に開きますように。もしかしたらあなたも、 自分のIFに出会うかもしれません。あるいは、「自分もそんな感じがする、おんなじもの抱えてる!」というかたがいらしたら、ぜひお読みになってみてください。あなたと暮らすふしぎな友だちについてもっとよく知るチャンスがご提供できれば、こんなに嬉しいことはありません。
  最後にあらためて、私の本に目をとめてくださったみなさまに心から感謝いたします。『ここにいないと言わないで』があなたのお気に入りの一冊になることを祈っています。

久保 香奈子 拝