書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

2008-01-11から1日間の記事一覧

第1位 『夜のピクニック』 恩田陸

→紀伊國屋書店で購入 (新潮社/税込1,680円) 羨ましいと私は思った。夜を徹して歩き通す歩行祭。たった一夜の出来事が、特別なものに変わるそのことを彼らは感じる事ができたから。「あの頃」をあっさり卒業してしまった私は損をした気分になる、ほんとう…

第2位 『チルドレン』 伊坂幸太郎

→紀伊國屋書店で購入 (講談社/税込1,575円) 「チルドレン」には、文章・会話の楽しさ、特異な登場人物、泣けない感動など、伊坂幸太郎の面白さがこれでもか!というくらい散りばめられています。特に家裁調査官である陣内の言動は、一見無責任だけれど考…

第3位 『ダ・ヴィンチ・コード(上)(下)』 ダン・ブラウン

→『ダ・ヴィンチ・コード〈上〉』を購入 →『ダ・ヴィンチ・コード〈下〉』を購入 (角川書店/税込各1,890円) 最高級のミステリー。読み出したら絶対に止まらない!!その言葉がピッタリあてはまる本当にスゴイ作品です。1つ解けたかと思うと次から次へと繰…

第4位 『空中ブランコ』 奥田英朗

→紀伊國屋書店で購入 (文藝春秋/税込1,300円) 色白のアザラシみたいな容貌の神経科医と白衣で患者の前で堂々とタバコを吹かすクールな看護婦コンビが悩みをかかえる患者たちを治療していくのだが、「こんなので本当に治るのか?」「本当に医者か?」と読…

第5位 『家守綺譚』 梨木香歩

→紀伊國屋書店で購入 (新潮社/税込1,470円) 駅近、庭・池・電燈付二階屋。家守求む。ただし人にあらざるもの千客万来。私はこの家に住みたい。今はなかなか感じることの出来ない、四季折々の自然がこんなに様々な姿でむこうからやって来てくれるなら、多…

第6位 『私が語りはじめた彼は』 三浦しをん

→紀伊國屋書店で購入 (新潮社/税込1,575円) ――胸は痛む。幸せなときもそうでないときも。――「ミステリ+心理小説+現代小説」というとてつもない小説です。1ページ目からぐんぐん引き込まれます。久しぶりに面白いお話を読んだ満足感。三浦しをんはブレイ…

第7位 『黄金旅風』 飯嶋和一

→紀伊國屋書店で購入 (小学館/税込1,995円) 無冠の帝王、飯嶋和一の4年ぶりとなる新刊は期待を裏切らない大傑作!とにかく読んで驚いていただきたい。この国にかつて、こんなにも清々しい男たちがいたということに。権力におもねらず、金にこびない海の…

第8位 『へんないきもの』 早川いくを

→紀伊國屋書店で購入 (バジリコ/税込1,575円) 気持ち悪い等と言わず、どうぞ、ご覧下さいませ。世の中には、ホモサピエンスが考えもつかないような生き物がたくさんいるのです。でも「へん」というのは形がかわっているだけではありません。小さな子供か…

第9位 『約束』 石田衣良

→紀伊國屋書店で購入 (角川書店/税込1,470円) あなたの一番大切な人が突然この世からいなくなってしまったら…。親友を失った事で苦しみ、一度は生きる希望までも無くしてしまい深い暗闇のなかで自分を追い詰めてしまうが、心から死んでしまった誰かを思う…

第10位 『High and dry(はつ恋)』 よしもとばなな

→紀伊國屋書店で購入 (文藝春秋/税込1,260円) あなたが好き。あなたといると、いつも魂が揺さぶられるようなステキな瞬間に出合えるのだもん。絵を描くことが大好きで少し大人びた14才の少女・夕子は、美術教室の先生で、誠実な20代後半の男性・キュウく…

第11位 『あさ/朝』 谷川俊太郎・吉村和敏

→紀伊國屋書店で購入 (アリス館/税込1,365円) 「この地球では いつもどこかで朝がはじまっている」小学生だった私はこの朝リレーの詩を学んだとき、何か楽しくてワクワクするような、想像すると笑ってしまうような気持ちになった。この本はそんな幼い頃の…

第12位 『晴れた日は巨大仏を見に』 宮田珠己

→紀伊國屋書店で購入 (白水社/税込1,680円) ウルトラマンよりでかい大仏、観音様が日本のあちこちにそびえている。しかも山奥ではなく普通の町なかである。人々は多くを語らず、ガイドブックにもあまり載っていない。今にも歩きだしそうな、ぬっとフロを…

第13位 『フューチャーイズワイルド―驚異の進化を遂げた2億年後の生命世界』 ドゥーガル・ディクソン、ジョン・アダムズ

→紀伊國屋書店で購入 (ダイヤモンド社/税込2,520円) クジラ並に巨大化したペンギン、島ほどもあるクラゲ、光合成する虫、一見荒唐無稽に見える動物達。しかし、これらは科学的な考証を元にした実現の可能性のある未来の生物なのです。CGを利用した奇麗な…

第13位 『マネーボール』 マイケル・ルイス

→紀伊國屋書店で購入 (ランダムハウス講談社/税込1,680円) “オレ流”?“for the flag”?“勝ちたいんや”?違います。これからは“マネー・ボール”です。打率4割より出塁率5割の方が良い選手、打点はどうでも良い、盗塁上がりホームラン…データ野球を越えた超…

第13位 『佐藤さん』 片川優子

→紀伊國屋書店で購入 (講談社/税込1,365円) ちょっと気の弱い主人公・佐伯くんは、クラスメイトの佐藤さんが怖い。理由は、その彼女に憑いているモノ。だから近よりたくないはずなのに、ある日から2人の深い付き合いが始まります。同時に、守護霊安土さん…

第16位 『太陽の塔』 森見登美彦

→紀伊國屋書店で購入 (新潮社/税込1,365円) もっさい兄さんたちのトホホな学生ライフ!「脳内妄想も度を越せば、ファンタジーになるのね」と、妙な感慨を抱かせるこの怪作。実はホントに日本ファンタジーノベル大賞を受賞しております。難しいリクツは抜…

第16位 『負け犬の遠吠え』 酒井順子

→紀伊國屋書店で購入 (講談社/税込1,470円) 「女の負け犬…?ケンカ売ってるのか…?」売られたケンカは買うぞー!という心意気で読み始めたら大いに笑って大いに共感してしまった。人生色々、女も色々。「女の生き方」について熱く語り合いたくなる1冊です…

第18位 『砂浜』 佐藤雅彦

→紀伊國屋書店で購入 (紀伊國屋書店/税込1,575円) ページをめくる毎に子供の頃の記憶が蘇ります。何事にも夢中だったあの頃 読み終わったら清々しい気分になれます! 〔ロフト名古屋店・上田寛治〕 →紀伊國屋書店で購入

第19位 『テーブルの上のファーブル』 クラフト・エヴィング商会

→紀伊國屋書店で購入 (筑摩書房/税込1,575円) テーブルの上の空論から広がっていく物語。雑誌のようで絵本のようで、雑誌でも絵本でもない本。無駄に思えることが無駄ではなかったり、愛しく思えたり。とても不思議な本です。たっぷり時間をかけて読むこ…

第20位 『上司は思いつきでものを言う』 橋本治

→紀伊國屋書店で購入 (集英社/税込693円) この本を今晩酒の肴に、ストレス解消しようとしたアナタ!”残念ながら”、これはそんな矮小な本ではありません。巷にあふれるビジネス自己啓発本でもありません。「会社に代表される日本の組織がおかしくなった」…

第21位 『セックスボランティア』 河合香織

→紀伊國屋書店で購入 (新潮社/税込1,575円) 衝撃的なタイトルにリアルな性描写。内容は全て事実であり筆者の熱心な取材と熱意が伝わる一冊。最後には著者自身の幼少の頃の性虐待の経験まで綴られている。障害者への性介護に賛否両論があって当然なのだが…

第21位 『下山事件(シモヤマ・ケース)』 森達也

→紀伊國屋書店で購入 (新潮社/税込1,680円) 半世紀を経てなお多くの謎を残している事件がある。「闇」の奥の糸を手繰り寄せては押し返される大きな歴史の流れの中で真実を掴むことができたのか?昭和史最大の謎は解明されたのか?知らないより知ったほう…

第21位 『図書館の神様』 瀬尾まいこ

→紀伊國屋書店で購入 (マガジンハウス/税込1,260円) 骨の折れた傘のような主人公と図書館の神様?の不思議な出合いで物語が始まってゆきます。二人の間に流れる絶妙な時間。手にする方にぜひ!真冬に飲むサイダーの味をこの二人と共に味わっていただきた…

第24位 『アフターダーク』 村上春樹

→紀伊國屋書店で購入 (講談社/税込1,470円) 淡々と夜が更け、淡々と夜が明けていく。それだけなのにひきこまれる。たった一晩のドラマに登場人物の人生が凝縮される。できるものならもう少しだけ、続きが読みたい。 〔熊本光の森店・松井清正〕 →紀伊國屋…

第24位 『好き好き大好き超愛してる。』 舞城王太郎

→紀伊國屋書店で購入 (講談社/税込1,575円) 「超愛してる」ということ(についてのこと)が、独特の文体でストレートに、SFに、詩的に、文学的に(←重要)書かれています。茶化して読むこともできますし、これは真実ではない、と言うこともできるでしょう…

第24位 『犯人に告ぐ』 雫井脩介

→紀伊國屋書店で購入 (双葉社/税込1,680円) 臨場感あふれる警察小説です。幾多の困難に立ち向かう主人公・巻島。孤立しそうな巻島を全力で助ける数少ない部下。読んでいて、自分も捜査に参加し、少しでも巻島の手助けをしたいと思いました。確固たる意志…

第27位 『頭がいい人、悪い人の話し方』 樋口裕一

→紀伊國屋書店で購入 (PHP研究所/税込750円) これを読んで「あ~、いるな。こんな人」と思ったあなた。実は気付かないだけで、あなたもこんな話し方をしている?!バカに見えない話し方の極意、教えます!! 〔福岡天神店・石田美恵子〕 →紀伊國屋書店で…

第28位 『言いまつがい』 糸井重里監修

→紀伊國屋書店で購入 (糸井重里事務所/税込1,575円) 「言いまちがいっていう本ありますか?」とお客様によく聞かれた。残念ながらタイトルをまつがって覚えているお客様が多かったです。ただまつがっているのはタイトルだけにあらず。本の角が一片だけ丸…

第29位 『Good Luck グッドラック』 アレックス、トリアス

→紀伊國屋書店で購入 (ポプラ社/税込1,000円) 種を蒔いても、きちんといつも手を入れて地盤を作っていなければ芽はでない。チャンスを与えられても受け止めるだけの地盤ができていなければそのチャンスから幸福は芽生えない。“その時”に備えて毎日焦らず…

第30位 『Death note』 小畑健、大場つぐみ

→紀伊國屋書店で購入 (集英社/税込410円) 新世界の神になると称し犯罪者に裁きを下す夜神月。数々の難事件を解決してきた世界警察の影のトップ・L。追われる月と追うLの頭脳と心理のぶつかり合いは緊張感があり読みごたえ十分。スピード感ある展開に、人…