書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

プロの読み手による書評ブログ

『心理学で文学を読む 困難を乗り越える力を育む』山岸明子(新曜社)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 「心理学と文学の協同」 本書(山岸明子著『心理学で文学を読む―困難を乗り越える力を育む』新曜社、2015年)のまえがきは、心理学と文学の協同を示唆する興味深い文章から始まっている。 「優れた文学作品は人間性や人間の心理…

『和解は可能か-日本政府の歴史認識を問う』内田雅敏(岩波書店)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 著者、内田雅敏は「まえがき」の最後で、本書の目的をつぎのように語っている。「このブックレットでは、これまでの政府の歴史認識にかかわる公的な見解を紹介し、その中身をあらためて確認しながら、アジア諸国との和解はどう…

『未完に終わった国際協力-マラヤ共産党と兄弟党』原不二夫(風響社)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 歴史が書けないことには、いろいろな理由がある。マラヤ共産党の歴史については、1960年の非常事態終了までの研究がほとんどで、その後1989年12月に和平協定が締結されるまで30年間近く続いた武装闘争については、ほとんど語ら…

『世界史の中の日本国憲法』佐藤幸治(左右社)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 「立憲主義の本質は政治に対する法的統制である」 本書(佐藤幸治著『世界史の中の日本国憲法』左右社、2015年)のメッセージは、一言でいえば、上のタイトル「立憲主義の本質は政治に対する法的統制である」ということに尽きる…

『大分岐-中国、ヨーロッパ、そして近代世界経済の形成』K. ポメランツ著、川北稔監訳(名古屋大学出版会)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 帯に「ユーラシアにおける発達した市場経済は生態環境の制約に直面していた。なぜ西欧だけが分岐していったのか。グローバルヒストリーの代表作」とある。「グローバルヒストリー」ということばは、本書の原著英語版が出た2000…

『天才を生んだ孤独な少年期 ダ・ヴィンチからジョブズまで』熊谷高幸(新曜社)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 「天才と孤独」 本書(熊谷高幸著『天才を生んだ孤独な少年期―ダ・ヴィンチからジョブズまで』新曜社、2015年)の存在を知ったのは地元紙の読書面に短い紹介が出ていたからだが、「天才と孤独」というテーマには惹きつけられる。…

『勝つまでやめない! 勝利の方程式』安藤宏基(中公文庫)

→紀伊國屋ウェブストアで購入 インスタントラーメンは、2012年に世界の総需要が年間1千億食を超えた。著者は、インスタントラーメンを最初に開発した創業メーカー日清食品の2代目社長である。日清食品は、国内25億食、海外110億食、計135億食、全世界の13.5…