ごあいさつ
五月祭で何か面白いことがしたいと思い、東大にふれてもらうという五月祭のコンセプトの中で人々に興味を持ってもらえることは何なのだろうと考えたとき、「本」と東大生というのは関わりの深いもので本を通して東大生の本質を捉えることができるのではないかと思い、この企画を行いました。
本を借りるとき、100人には単純に、「あなたのおすすめの本を貸してください。」としか言っていません。
そう言われたときに100人の東大生はいったいどんな本を差し出すのか、そこに一つの東大の縮図が見えるのではないかと思っています。
そんな企画を今回、書評空間内の1つのコーナーにすることができました。
100冊のリストとコメントを見て、少しでも面白いと思っていただけたら嬉しいです。

東京大学 農学部 3年 賈 一丁

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2011年07月11日

『邪魅の雫』京極夏彦(講談社文庫)

邪魅の雫
京極夏彦

農学部・男性

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邪魅の雫

1.この本との出会いはいつですか?

今年の4月。

2.どんな内容の本ですか?

「姑獲鳥の夏」から始まるシリーズの今のところの最新作です。一見バラバラに見えるけど実は関連しあっている毒殺事件を巡り、警察官の青木や探偵の益田が真相を探っていきます。そこに現れた拝み屋の京極堂がどのように解決していくのかが見所です。人殺しは何故起きてしまうのか、人の心とは一体どのようになっているのか考えさせられる作品です。

3.この本のどういうところが好きですか?
(抽象的にでも具体的にでもいいです)

見て分かる通りこの本はとんでもなく分厚く、表紙も怖くてとっつきにくいですが、内容が知的好奇心をくすぐる面白いものなので引き込まれてどんどん読み進めてしまいます。
登場人物も一人一人個性が強く、彼らの活躍を追って行くのはすごく楽しいです。

4.この本からどのような影響を受けましたか?

シリーズ全体として言えるのは、読み終えると価値観だったり世界に対する見方が変わること。特殊な殺人事件を題材にして、それに絡む様々な事柄、例えば宗教、哲学、倫理、精神といったことについて掘り下げられているので、新たな知見をいくつも得ることができます。
今回紹介している「邪魅の雫」では、世間というものの実態や、人間誰しも持っている邪(よこしま)な心について考えさせられます。

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