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2006年03月08日

『FINAL FANTASY IXアルティマニア』Studio BentStuff(スクウェア・エニックス)

ff9.jpg →bookwebで購入

 出る。ついにあれが。オフィシャルアナウンスから1年以上、体感的にはもう3年は待たされている気がする、あれだ。
 FF12。
 媒体がROMからCD、DVDに遷移して以降、発売日の前々日から店頭に並ぶ必要はなくなった。今でも開店前から蓙を敷いている人はいるが、あれはまあ様式美の世界である。同様に、FFやDQが出るたびに会社を辞める人も(もちろんプレイ時間を確保するため。昔は本当にいた)たぶんあまりいないのだろう。ブランド力自体も逓減しているのかなあ、とも思う。
 でも、やっぱり楽しみである。今回はさんざん待たされた分、特に発売日を恋い焦がれる気持ちが強い。死ぬまでにあと何回FF発売日に立ち会えるか分からないが、この時代に産んでもらってほんとうによかったという感謝と感慨が五臓六腑に染み渡る瞬間である。
 しかもFF9以来(で合ってましたっけ?)の松野チームの作品である。筆者はFFシリーズの中で9が一番好きなので、もう年が明けた頃からそわそわしている。昨年末から悪夢のようなスケジュールで仕事をしてきたのも、すべては3月16日以降の1週間を丸ごとFF12に投入するためである。それがもうちょっとで報われるのだ。
 しかし、分かっていても最後の1週間は辛いものだ。小学生のときに夏休み前の1週間がひどく長く感じられたのと、たぶん同じ精神作用である。そこで、「じりじり待っているくらいならFF9を復習しよう」と決意した方におすすめするのが本書である。
 これは、ゲーム攻略本という表現よりは、報告書と呼んだ方がより実態を正確に言い表せると思う。しかも極めて出来のいい報告書である。職業柄いろいろな報告書を読む機会があるが、こんなに観察対象を愛し、誠実に研究し、情熱を持って書かれた報告書は他に類を見ない。お役所の報告書がこの10分の1でも熱狂的に書かれていたら、もうちょっと世の中が変わる気がするほどである。
 社会人になってしまうと(学生でも)3000時間ほどを投入して、そのゲームのすべてを味わい尽くすことは難しくなってくる。これは他人の体験ではあるが、極めるとこんな世界が開けるのか、と知るだけでも楽しい。発売日までの時間をやり過ごすには十分である。
 なお、のっぴきならない事情により、次回の更新は4月以降となります。申し訳ありません。

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