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2004年12月14日

『統計でウソをつく法 』ダレル・ハフ・高木秀玄 (講談社 )

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  ネットワークエンジニアは統計情報をよく扱う。ネットワークに限らず、エンジニアはコンピュータと対話しなければならないが、先方は人間の言葉はしゃべれないため、大量のログという形で情報を下達してくる。「ログを大事にしなきゃいけないよ」というのは、新任SEがたたき込まれるイロハだが、彼女のように大事にするにはちょっと多すぎるのがログである。そこで、必然的に生ログをサンプリングして傾向を把握するようになるのだが、このサンプリング方法に(恣意的にしろ、そうでないにしろ)バイアスがかかると、故障の兆候や不正アクセスの痕跡など、とにかく色々な情報がサンプルから零れてしまい大変なことになる。  別に統計の専門家になる必要はないのだが、「統計というのはきちんと取得しないと、とてもとてもアテにならない」という事実は脳裏に刻印しておく必要がある。そのためのワーストプラクティスが本書である(ベストプラクティスではない)。こういう統計はあてにならない、という事例をこれでもか!と見せてくれる。通読した後は統計どころか隣の住人まで穿った見方で接することができるだろう。アイロニーに富んだ読み物としても秀逸。O.ヘンリやサキと一緒に枕元に並べておくとよい。

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