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2006年02月23日

『ウェブ進化論』梅田 望夫(筑摩書房)

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「ウェブ進化論」

Webのトレンドって何だろう?
10年後のインターネットはどうなっているだろう? ネットの世界は進歩は速すぎて予想など不可能に思われるが、 本書を読めば確かな方向性を感じることができる。

インターネット関連のビジネス/文化/技術に関する本や解説はいくらでもあるが、 大きな視点から将来の方向性を正しく議論しているものは少ない。 梅田氏は10年以上にわたって シリコンバレーでITコンサルタントとして活躍しており、 「ウェブの進化」の外側も内側も知りつくしている人物である。 Yahoo!, Google, Amazonなどの成功は誰でも知っているが、 梅田氏はこれらの会社を運営している人達との交流も多く、 インターネットの方向性を頭や肌で熟知している。 その経験にもとづいて簡潔に的確に書かれた議論や考察を 手軽に読んで理解できるのは大変ありがたい。

量子力学的世界をニュートン力学的常識で想像することができないのと同じように、 インターネットが深く浸透した時代のビジネスや文化を想像することは難しい。 地球の裏側の人間とリアルタイムに喧嘩できるような状況は生物進化の想定外である。 インターネットのもたらす変化は物理法則の変化に相当するほど 社会や文化に影響を与えていくであろう。 このような変化は元にもどすことができないが、 正しい方向への進化によってより良い社会を実現するためには、 誰もがその本質を理解して行動する必要がある。 本書を読めば、 現在のトレンドはどうなっているのか、 インターネットはどういう方向に向かうべきなのか 正しく理解することができるだろう。

本書はネット上のサービスやビジネスの進化に絞って記述されているが、 「ユビキタス」という言葉で表現されるような目に見える世界の 進化にも注意していきたいものである。

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