2008年12月01日

第1位 『出星前夜』 飯嶋和一

出星前夜 →bookwebで購入
(小学館/税込2,100円)

書いてくれてありがとう。そんな気持ちになれる作家はあまりいない。飯嶋和一はそう思わせてくれる数少ない作家の一人だ。4年ぶりの新作のテーマは「島原の乱」。誰もが一度は耳にした変えられぬ史実から、飯嶋氏はいつも新たな事実を教えてくれる。一作読むと虜になることまちがいなし。ぜひ仲間になってほしい。
〔名古屋名鉄店・松倉桑子〕


「黄金旅風」から4年、待ち焦がれた新刊の重さはなんと600グラム!島原の乱をテーマに権力者たちの愚劣ぶりを痛烈に描くが、叛乱軍を美化せず、その崩壊を緻密にたどりながら、ドロップアウトした寿安に希望を託すところがすばらしい。重さ以上に充実の大傑作!!
〔梅田本店・星 真一〕

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第2位 『そうか、もう君はいないのか』 城山三郎

そうか、もう君はいないのか →bookwebで購入
(新潮社/税込1,260円)

かつてジョン・レノンが「my love will turn you on」と唄い、宇崎竜童がヨコハマヨコスカ中を探し歩いた女性の名がヨーコ。昭和ヒトケタ生まれの男性に「天から妖精が落ちて来た」と言わしめたのもまた容子。この本にはそんな容子さんの愛し愛された人生がギュッとつまっています。「おい」と呼ばれる幸せをかみしめてみて下さい。
〔大学第1営業部・林貴子〕


あの城山三郎に、「間違って天から妖精が落ちて来た感じ」とまで言わしめる、天真爛漫な妻、最愛の妻との半生記。彼女の存在で、復員したばかりの荒んだ心は光を取り戻してゆく。心にあたたかいものが染みてゆくような、深い絆と愛に満ちています。
〔ゆめタウン博多店・石田瑛里子〕

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第3位 『のぼうの城』 和田竜

のぼうの城 →bookwebで購入
(小学館/税込1,575円)

膨大な参考文献を駆使して忍城の攻防を描いた歴史小説。でも、登場人物が、これほど生き生きと書かれている歴史小説はマレです。石田三成率いる二万の軍勢を敵に回して主人公と共にイザ、籠城!
〔堺北花田店・大曽根康雄〕


わしは悪人になる。戦を嫌い、畑仕事を好み領民にのぼう様と呼ばれ慕われる男、成田長親の根城忍城水攻めを破る作戦は、この男しかできぬ策であった。決して力で解決しようとせず、心に訴えかける。身を挺して守る。彼を慕い、付き従う忠臣たちや領民も魅力溢れるキャラ。そして敵大将石田三成の男気にも魅せられる。歴史小説と時代小説を巧みに融合させた、新しい小説。初めてでも玄人読みでも読んで損なし大満足の一冊です。※私は今、映像化した場合の配役を密かに勝手に考え中です。
〔本町店・中山文子〕

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第4位 『人類が消えた世界』 アラン・ワイズマン

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(早川書房/税込2,100円)

ありそうもない仮定だと思いますか?例えば、人類がいない世界でTVの電波は永遠に宇宙をさまよい続ける。綿密な調査と知見そして圧倒的な科学的イマジネーション。好奇心はミステリー以上です。
〔松山店・秋山 敬〕


私が一人で勝手に選ぶ、2008年「一般向け自然科学書」大賞第1位!もしかして、地球の環境を守る最善の策って、すべてのヒトが姿を消すこと?いわゆる環境問題について冷静に考えたい方に、ぜひ読んでいただきたい!!
〔新宿本店・大作裕秀〕

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第5位 『赤めだか』 立川談春

赤めだか →bookwebで購入
(扶桑社/税込1,399円)

芸人本は数多けれど、本人が書いて、これだけ読ませるのは珍しい。あの立川談志の愛弟子、談春が遂に筆を執った。波乱の下積み時代、そして真打―成長する談春自身と、その目が捉える師匠・談志の大きさが重なってくる。最後は、芸で結ばれた師弟の絆に魂が震えます。
〔洋書部・野間健司〕

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第6位 『経済は感情で動く』 マッテオ・モッテルリ-ニ

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(紀伊國屋書店/税込1,680円)

「上・並」の商品だと売れるのは「並」。だけど「特上・上・並」だとなぜか「上」を選ぶ人が増える。このように人々のお金をめぐる判断は意外といい加減で、テキトーであることを明らかにする本書。経済で大切なのは心理学だということを教えられる。
〔新宿本店・生武正基〕

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第7位 『田村はまだか』 朝倉かすみ

田村はまだか →bookwebで購入
(光文社/税込1,575円)

深夜札幌のとあるバーで四十代の男女5人が小学校のクラス会の3次会をしている。彼らは同級生の田村に会いたいためにずっと待ち続けているのだが田村は来ない。愛すべき友人田村の思い出を語りながら、個々の懐かしい過去に思いをめぐらすのだが田村は来ない。田村はなぜ来ないのか。
〔MOVIX京都店・志村裕美〕

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第8位 『くまとやまねこ』 湯本香樹実 酒井駒子

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(河出書房新社/税込1,365円)

一緒にきょうの朝を迎えるはずだったのに。悲しみに凍りついたくまの心をとかしたのは・・・。深い喪失感に悲しむひとに、この本をそおっと手渡したい。いつの日か、それぞれのやまねこに逢えますように。
〔クレド岡山店・小倉みゆき〕

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第9位 『死刑』 森達也

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(朝日出版社/税込1,680円)

著者は3年以上かけて本稿を書き上げたという。「死刑制度」を直視しようとしながらも逡巡する姿がリアルに、独特の筆致で描かれていく。「生きる価値のない人など認めない」―導き出した結論はだからこそ、説得力を持つ。
〔新宿本店・吉田敏恵〕

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第10位 『ルポ貧困大国アメリカ』 堤未果

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(岩波書店/税込735円)

全てのバランスが崩れて悲鳴がきこえてきそうだった。特にアメリカの徴兵政策、戦争についての章は人が人と思わず、人が人でない、まるで使い捨てのモノのように扱っている事実が衝撃的すぎてうまくうけとめる事ができない。読まれた人全てが日本も将来こうなるのではと不安になる作品だと思う。でも抵抗することを失ってはいけないと強く刻み込んでくる。
〔松山店・永井花英〕


所詮アメリカのことと思うなかれ!決して他人事とは言えない格差社会のなれの果て。アメリカに追従する日本の行く末とも言える現実の数々。上から目線ではない一般庶民のありのままの声が心に刺さります。これが事実です。目をそむけず知って下さい!
〔本町店・高澤敦子〕

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第11位 『流星の絆』 東野圭吾

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(講談社/税込1,785円)

「キノベス」で推薦しなくたって東野圭吾作品の素晴らしさは誰もが知ってるであろうがしかし!やっぱり面白いものは面白い!最高にドラマティックな映画を見たような読後感。極上の1冊を読まずして今年の文学界は語れない。
〔久留米店・奥野理恵〕

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第12位 『食堂かたつむり』 小川糸

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(ポプラ社/税込1,365円)

いただきます。美しい言葉だとおもいませんか? ヒトはなぜ、食事の前に「いただきます」というのでしょう。
「食堂かたつむり」へ行けばその理由がわかります。その日のたった一組のお客様の為に、心を込めて食材の命を伝える倫子の料理。
小さな奇跡を起こすレシピの数々を、どうぞご堪能下さい。
〔秘書室・兵頭佳美〕

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第13位 『テンペスト(上)(下)』 池上永一

テンペスト(上) テンペスト(下)
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(角川書店/各税込1,680円)

今年はこれを読まずして何を読むか! 2段組×2冊の圧倒的ボリュームですが、面白さも並じゃありません。男と女、国と国、天と地…あらゆる境をこえて疾風怒濤に駆け巡るストーリー。濃密な物語の愉楽にひたって下さい。
〔新宿本店・今井麻夕美〕

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第14位 『決壊(上)(下)』 平野啓一郎

決壊(上) 決壊(下)
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(新潮社/各税込1,890円)

渾身の力作といえるだろう。秋葉原無差別殺傷事件に内容が酷似していると発売前から話題になったが、決して読みやすい作品ではない。それこそ書いているうちに壊れてしまってもおかしくない内容だ。しかし、今の時代、この作品を読んでおかなくてはならない。そんな使命感にとらわれる。
〔名古屋名鉄店・松倉桑子〕

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第15位 『ゴールデンスランバー』 伊坂幸太郎

ゴールデンスランバー →bookwebで購入
(新潮社/税込1,680円)

有り得ないハズの話なのに、世の中こんなことが起こってるんじゃないかと考えさせられる。読み終わった後、実際に首相暗殺が起こってるんじゃないかと、ドキドキしながら、TVを付けた程だ!そして、人間捨てたもんじゃないと、泣かされる作品だった。
〔MOVIX京都店・西尾祥子〕

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第16位 『吉本隆明の声と言葉。』 吉本隆明 糸井重里

吉本隆明の声と言葉。 →bookwebで購入
(東京糸井重里事務所/税込1,499円)

吉本さんの頭の中を、チラッと覗かせて頂く。そこに広がるのは思考の宇宙!なんだかどきどきわくわくしてきます。理解する、理解できないなんていうことよりも、まずは吉本さんの言葉で「体験する」ことにこそ意義がある。あなたもきっと脳みそを使いたくなる、考えたくなるはず!(そして5万円の「吉本隆明五十度の講演」が欲しくなるはず・・・)
〔福岡本店・金子治子〕

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第16位 『世界の測量』 ダニエル・ケ-ルマン

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(三修社/税込1,995円)

これは、ファンタジーなのかはたまた伝記か?! 世界を地図に収めんと西へ向かったフンボルトと、ヨーロッパに留まったガウス。二人の偉大な知の巨人の、まるで熱にうかされたかのような情熱が伝わってくる一冊です。読み始めたら止まらない!!
〔新宿南店・鈴木郁美〕

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第18位 『深海のYrr(上)(中)(下)』 フランク・シェッツィング

深海のYrr(上) 深海のYrr(中) 深海のYrr(下)
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(早川書房/各税込840円)

店長、申し訳ございません!仕事中もこの本の続きが気になり、休憩時間が待ち遠しくてたまりませんでした(勤続19年にして初めてです)!なんかその、主要人物が次々と・・・のが衝撃的で、その上Yrrが・・・で・・・なもので・・・だったんです!
〔新宿本店・大作裕秀〕

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第19位 『聖おにいさん1巻』 中村光

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(講談社/税込579円)

仏教の祖である“目覚めた人”ブッダと、キリスト教の祖である“神の子”イエスが現代日本に休暇に訪れた!住まいは毎月家賃の支払いに追われるアパートをシェア。お金に細かいブッダと衝動買いの多いイエスが下界で素朴かつハチャメチャな生活を繰り広げます。読み進めるたびに吹き出すこと必至なので立読みはオススメできません(笑) 笑いの中で、どこかほっこりあたたかい気分にもなれるこのコミック、二大教祖がきっとアナタを“救済”します!!
〔クレド岡山店・林久美子〕

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第20位 『ちいさなあなたへ』 アリスン・マギ- ピ-タ-・H.レイノルズ

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(主婦の友社/税込1,050円)

母であってもなくても生きていることに感謝したくなる本!『全米の母親が号泣』もウソではありません。一読の価値アリ!
〔名古屋名鉄店・鈴木かおり〕

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第21位 『フロスト気質(上)(下)』 R.D.ウィングフィ-ルド

フロスト気質(上) フロスト気質(下)
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(東京創元社/各税込1,155円)

ヨレヨレスーツに皺くちゃシャツ。垢の付いたネクタイに下世話なジョーク。上司の叱責には自動濾過装置が働き、寝る間も無く働くフロスト警部!!署内のドタバタを乗り越え、事件の解決を最優先する。こんなおっさんがたまらなく好きになりました。
〔札幌本店・金井和明〕

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第22位 『ザ・ロード』 コ-マック・マッカ-シ-

ザ・ロード →bookwebで購入
(早川書房/税込1,890円)

父と子は旅をする。ひたすら南に向かって・・・。果たしてそこに人類の希望の光はあるのか・・・!?父親の何としても子どもを守ろうとする決意に―。子どものあまりにも純粋すぎる清らかさに―。胸が痛くて、苦しくて・・・。つらくてページをめくる手が、なかなか先に進みませんでした。
〔宇都宮店・髙野典子〕

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第23位 『シズコさん』 佐野洋子

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(新潮社/税込1,470円)

辛いことを正直に書いた著者はスゴイと思う。自身を正当化するでも言い訳がましいこともない。その時思っていたこと、今になって思うこと、わかること全てを正直に。今までそしてこれからの私と母のことを考えた。
〔宇都宮店・清水節子〕

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第24位 『ボックス!』 百田尚樹

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(太田出版/税込1,869円)

危険で過酷なボクシングというスポーツに高校生達は何故のめり込んでゆくのか。ボクシングに魅せられとり憑かれた男達に時にゾクッとする。試合毎のスピード感、臨場感がたまらない、体中に力が入りラストは私も叫びそうでした。涙止まらず一気読みです。
〔堺北花田店・堀江和子〕

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第25位 『告白』 湊かなえ

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(双葉社/税込1,470円)

暇つぶしでもかまいません、まず1ページをめくってみてください。私は1行目からひきつけられて、一気読みしちゃいました。「牛乳」が好きでも嫌いでも、この作品から「怖さ」を感じる人は多いはず!どうなるの?どうなるの?と、意識がどんどん先走りです。眠れそうにない夜、ぜひこの本で過ごしてください!!
〔福岡本店・濱佐知子〕

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第26位 『若者を見殺しにする国』 赤木智弘

若者を見殺しにする国 →bookwebで購入
(双風舎/税込1,575円)

誰かに何かを伝えたい、そういう想いの結晶が本だとするなら、今年一番切実で、濃密で、複雑な想いを孕んでいるのはこの一冊だ。「希望は戦争」という叫びを発せざるを得ない著者のことを、一人でも多くの人に知ってほしい。
〔北海道営業部・原 元太〕

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第27位 『さよなら渓谷』 吉田修一

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(新潮社/税込1,470円)

どこにでもいる夫婦。でも彼らにはある暗い秘密があった。その秘密が明らかになるにつれ、やるせなさが胸に募ってくる。幸せになるために一緒にいるのではない、けれど2人で生きるしかない、こんな絆があっていいのだろうかと。まさしく人間の業というべきものを、残酷に美しくあぶりだしてみせた吉田修一に感服。
〔新宿本店・今井麻夕美〕

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第28位 『この写真がすごい2008』 大竹昭子

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(朝日出版社/税込1,995円)

なんてまとまりのない写真の集まりだろう。風景、動物、人の死、くだらない生き様、そしてエロス。しかし、その一枚一枚が見る者の想像力をフル稼動させ、かき乱して行く。一日一枚の写真について必死に考えた分100日後、脳トレ以上の若返りが望めそうだ。
〔名古屋名鉄店・佐野友基〕

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第28位 『なぜ君は絶望と闘えたのか』 門田隆将

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(新潮社/税込1,365円)

光市母子殺人事件で突然妻と子を奪われた本村洋さんの9年にもわたる闘いの軌跡が描かれているこの本。本を読んでこれほど泣いたのははじめてだと言える程涙した。あまりの凄惨な状況に涙し、理不尽さに涙し、そして人々の言葉や行動に涙した。同時に、裁判とは、法とは誰のためにあるのかを考えさせられた。死刑制度の是非が問われ、裁判員制度が導入され、裁判がより身近になるであろう今だからこそ、幅広く読まれてほしい1冊である。
〔札幌本店・千葉万里江〕

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第30位 『ひゃくはち』 早見和真

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(集英社/税込1,470円)

「108」。人間の煩悩の数をタイトルに冠した本書で、読者は青春時代の自分自身との邂逅を果たすだろう。何かに一心に打ち込んでいたあの季節、それでも僕らはいつだって煩悩を抱えていた。大人になった今だからこそ感じられる歯がゆさ、甘酸っぱさを存分に味わえる小説だ。
〔新宿本店・吉野裕司〕

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