2006年11月22日

第1位 『わたしを離さないで』 カズオ・イシグロ

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(早川書房/税込1,890円)

読み終えて、書店員としてこの本をどう伝えればいいのだろう、と思った。端正で、後書きにもあるとおり抑制の利いた文章。しかし語られる物語は、なんとも苛烈で、想いに満ちている。主人公の職業「介護人」とは何かは、あえて言うまい。このような職業を、世界を、物語を産み出されては我々にはそれを味わうしかないのではないか。
(朝加昌良・神戸店)

打ちのめされた。ラスト30ページの重さと言ったらない。明かされる残酷な真実。「特別な人間」である主人公たちの悲しみが、まるで自分のもののように胸を襲って、しばし呆然としてしまった。そして考えた。私にとって、この世界にとって、大切なこととは何だろう、と。読み終わった今も、ずっと。本当にこの1冊には、否応なしにそうさせてしまう、すごい力があるのだ。本を閉じてからも物語が続いているような、この余韻はこの本でしか味わえない。
(今井麻夕美・新宿本店)

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第2位 『鴨川ホルモー』 万城目学

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(産業編集センター/税込1,260円)

ところは京都、京大生が2人。アルバイトの帰り道、ビラを受け取ったのが運の尽き。「一緒にENJOYしませんか?京大青竜会」 御気楽お遊びサークルと思いきや、祇園祭の夜、真の目的が明かされる……。一目惚的発端恋愛模様超幻想大活劇青春小説。ジャケ買いOK。
(相澤哲洋・新宿本店)

果たして“ホルモー”とは何なのか。ほんとに京大生はこんな“イカキョー”なのか。妄想・自爆しまくりの、だけどおバカで愛おしい失笑苦笑キャンパスライフ(式神付)! 読み終わったらきっとあなたも叫びたくなるはず。「ホルモオオオォォォーッゥ」 癖になっても責任は負いかねますが。
(平野千恵子・新宿本店)

「ホルモーって何???」 タイトルからして奇妙で奇天烈なこの小説、正統本格派「おバカ」小説であります。とにかく、読んでください。読んだら一度は「ホルモー!」って叫びたくなりますから(叫んじゃいけないんだけど)。
(市川房丸・新宿本店)

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第3位 『東京バンドワゴン』 小路幸也

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(集英社/税込1,890円)

堀田家家訓。曰く些事な事件をあなどるなかれ。曰く、文殊の知恵より家族の知恵。ワケあり古本屋一家の舞い込む事件は、ちょっと複雑。けれど、いろんな形のラブに満ちています。この家族がいるかぎり、世はなべてこともなし、そう思えるあったかいお話です。
(酒井和美・本町店)

東京バンドワゴンという名の古本屋を舞台に様々な日常的ミステリーが巻き起こる(どうして百科事典がこんな場所に?)。この小説の語り部はなんと2年前に亡くなったおばあちゃん。空の上から堀田家を見守ります。伝説のロッカー、長男我南人。画家であり未婚の母、長女藍子。我南人の長男の紺は幽霊となったおばあちゃんと話せます。藍子の娘、花陽、紺の息子研人、我南人の愛人の子、青達が食卓を囲みながら繰り広げる探偵騒動には家族を思いやるゆったりとした時間が流れています。とっておきのLOVEがここにはあるんだよぉ。(我南人) 久々に読みおえたくない小説でした。
(百々典孝・本町店)

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第4位 『図書館戦争』 有川浩

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(メディアワークス/税込1,680円)

大好きな本を読むためならば、たとえ火の中水の中。体張って戦いますとも! 読書家のあなたなら、全編にあふれるこのアッツイ魂に共感できるハズ。図書特殊部隊(ライブラリータスクフォース)の体力魔神・笠原郁と、愉快でステキな仲間たちの活躍、必読です!
(小出和代・新宿本店)

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第5位 『ミーナの行進』 小川洋子

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(中央公論新社/税込1,680円)

子供から少女へ変わる頃の煌くような想い出の世界。芦屋のお屋敷、一風変わった家族、マッチ箱、ミュンヘンオリンピック、淡い初恋。時に切なく、限りなく優しい日々。まるでおとぎ話のようなこの心地よい温かさは、小説でなければ絶対に味わえない。とにかく読んで、そして浸ってみて欲しい。
(兵頭佳美・秘書室)

やさしさに溢れた、きらめくような思い出がいっぱい詰まった本です。美しく繊細な少女ミーナ。彼女を慈しむ家族たち。そこで暮らすことになった朋子。カバのポチ子。フレッシーの味。色とりどりのマッチ箱のラベル。そこから紡ぎだされる童話。小さな秘密。淡い初恋。「ミーナ死なないで」。そんな願いをこめて読み続けました。そして読み終えたとき、もう帰らない日々と会えない人々に、愛おしさすら覚えたのでした。
(中村勝治・新宿本店)

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第6位 『スモール・プラネット』 本城直季

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(リトル・モア/税込2,625円)

リアルな世界をウソっぽく写し出す写真家、本城直季氏。はじめてこの写真集を見た人は彼のことを「なんて精巧なジオラマを作る人なんだ!!!」と感動しショックを受けるだろう。しかし、そのショックは裏返される。ダブルショックだっ!!! なぜなら彼の写真はジオラマではなく、リアルな世界だからだ。“アオリ”という手法を使いウソっぽく世界を切り抜く。リアルな世界だと知った今でも、ページをめくるたび、そこには本城直季少年の部屋の中に作られたおもちゃの世界が広がっている。
(宇藤聡子・札幌本店)

一見すると、超精巧なミニチュア模型? でも、この本に収録された作品は、実はどれも現実の人・街・風景を写したもの。あえて“写実的でない”手法を用いることで得られた、手を伸ばせば触れられそうなほどの“実在感”。写真家、本城直季氏の視線の先に広がるのは、オモチャのようなホントの世界。見るほどに、きっとこの小さな世界の虜になることでしょう。
(頂 和之・MOVIX京都店)

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第7位 『陰日向に咲く』 劇団ひとり

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(幻冬舎/税込1,470円)

劇団ひとり作家デビュー作にして傑作(?)。正に「ひとり」で「劇団」を名乗るだけあって、ひき出しのたくさんある人だった。身近にいる様々な人たちの生活をリアリティたっぷりに、ややネガティヴに描く連作短編。ちょっぴりうるうるしたりして・・・。食わず嫌いはやめにして、まずは一読の価値ありです。
(池田朋子・札幌本店)

芸人本と侮るなかれ。人間観察、人物模写の天才、劇団ひとりは小説を書いてもスゴかった!! ダメ人間たちが、彼ら(彼女ら)なりの論理で独白する形式のオムニバスは、それぞれ「ちょっとイタい」けどなぜか「ちょっとわかる」。私たちが抱える負の部分を「それでも明るく生きてるからいいんだよ」と言って受け入れてくれる、これはそんな1冊なのです。ひとつの話の中には、必ず前後の話とリンクする部分があって、それを探すのもまた一興ですよ。
(河田良子・クレド岡山店)

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第8位 『一瞬の風になれ 第1部』 佐藤多佳子

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(講談社/税込1,470円)

誰よりも速く走りたい、身体の反射にも似たシンプルな欲求と、仲間の為にバトンを繋ぐ、その責任と連帯感。彼らは(作者は)個人競技である陸上の中から何故、ヨンケイ=400mリレーを選んだのだろう。とにかく面白い。読み出したら止まらない、続きが気になって気になって一気読みするしかない、誰かとこの本について語り合いたくて仕方がない、そういう本。才能の輝きも持たざる者のひたむきさもみんな強くてかっこいい。彼らが高校3年間かけてつかんだもの、ぎゅうっと胸が熱くなった。
(平野千恵子・新宿本店)

こういう青春を送りたかった! ひたむきでまぶしくて、何度も泣きそうになった。走り出したくて、全身がうずうずした。心だけでなく、こんなにも体を動かされる小説は、そうそうないと思う。たとえ、さすがにもう走るのはムリという方でも(かく言う私も)、人生という名のフィールドに改めて駆け出す力をもらえますよ。
(今井麻夕美・新宿本店)

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第9位 『配達あかずきん』 大崎梢

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(東京創元社/税込1,575円)

“本屋さんの仕事ってどんなこと?”って一度でも思った人におすすめです。書店員が読むと、杏子さんは“書店員の鏡”です。この本の中のちょっとした謎は、私には半分くらいしかわからない・・・(泣) 日常業務はお店によってちがうけど、“そう、そう”と思わず声がでる。なんてことも。ハデな事件はないけど、ホロリとするお話満載です。
(増岡和代・広島店)

駅ビルの6階にある書店、成風堂。しっかり者の書店員、杏子と勘のよいアルバイト店員、多絵のコンビがそこで起こるちょっとした事件の謎を次々に解いていく。本屋さんの日常が詳しくリアルに描かれていてそうそうそう~とうなずきながら楽しめるミステリー。
(浜本典子・クレド岡山店)

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第10位 『終末のフール』 伊坂幸太郎

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(集英社/税込1,470円)

小惑星があと3年で地球に衝突しようとしている時。親子の溝を埋めようとしたり、昔の仲間と集まったり。周辺住人との付き合い、目標や葛藤が入り混じる中、終わりが見えている人生でも迷いや希望を抱きながらの生活。終末が近づくにつれて絡まり繋がりはじめる人間関係。仙台のヒルズタウンに住む住人の8つの物語。
(武下由以子・福岡天神店)

伊坂幸太郎お得意の連作短編集。8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡すると発表されてから5年。暴動や自殺などのパニックからひと段落した、仙台ヒルズタウンの人々は、意外とほのぼの暮らしてました。インターネットの特集サイトで仙台ヒルズタウンのMAPも見られるし、新しい小説の楽しみ方ができるかも。
(岩瀬桑子・クレド岡山店)

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第11位 『ガール』 奥田英朗

ガール →bookwebで購入
(講談社/税込1,470円)

奥田英朗という人はいったい何者なんだろう!? もしかして読心術でも使えるんじゃないか! と思う程、働く女性の気持ちがわかってる! 30代OL、たくましく仕事してる様でも、色々傷ついたり悩んだりしてるんです。読むだけで、友人と愚痴を言って慰めあったり、八つ当りしてストレス解消した気になって「さあー!明日からも戦おう!」って気持ちになります。不思議です。
(高木まゆみ・福岡天神店)

楽しいことも辛いことも、嬉しいことも悲しいことも・・・。真面目にがんばって働いている女性(ガール)に読んでもらいたい! なんでこんなに奥田さんはガールのことが分かるんだってくらい共感できるのです。そしてこれは男性(ボーイ)にも読んでほしい!! ガールのことを分かってほしいなんて無理(?)なことは言いません。ただ、知ってほしいのです。
(大輪宣子・グランドビル店)

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第12位 『ゆれる』 西川美和

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(ポプラ社/税込1,260円)

「今年の日本映画の傑作」(川本三郎)と評価の高い「ゆれる」小説版。オリジナル脚本も手がけた監督は、'74年生まれとは思えない、鋭い生活感と人生観が光る言葉遣いで、一瞬一瞬に息を呑む質感豊かな映像を見事に活字化しています。
(野間健司・洋書部)

きょうだいをもつ人間ならば、誰しも思いあたるふしがあると思う。きれい事の裏で飼い続けている嫉妬や猜疑心は、何かのはずみで思いがけずくっきり顔を出す。しかし家族という血のつながりは、もっと愚直でシンプルな感情で成り立っていることを、この本は改めて認識させてくれる。醜い心や考えこそが、「記憶のボタンをかけ違えさせて」いくことに、ふだんなぜ我々は気づかないのだろう。
(林 亮介・大分店)

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第13位 『憲法九条を世界遺産に』 太田光・中沢新一

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(集英社/税込693円)

太田光と中沢新一の対談と聞くと過激な内容!? と思いきや、これが他の憲法論にはなかなか見られない真っすぐで真摯な思いが綴られた一冊です。偏らない中立な立場で評論家のような口調ではない一般の声を伝える視点は賛否両論はあっても心にストレートに届く内容でした。太田光が本気で語ることばの数々とそれを真正面から受け止める中沢新一!! この組み合わせ絶妙です!! 面白い!! 心に残る!! 読み終わったあと考えさせられる! 新書ならではの得るものの多い一冊です。
(高澤敦子・本町店)

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第14位 『クマムシ?!』 鈴木忠

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(岩波書店/税込1,365円)

全長1mm以下で、熊のプ-さんみたいにかわいくて、そのくせ8本足。数十年間乾燥させても、電子レンジでチンしても死なないという、謎の生き物、それがクマムシ(でも本当に本当にいるんです)。ごくごくまじめな自然科学書(何しろ岩波書店)ですけど、『へ○ないきもの』よりよっぽど面白い。冬のボーナスで顕微鏡を買いたくなっちゃいました。
(大作裕秀・新宿本店)

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第14位 『社会学入門』 見田宗介

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(岩波書店/税込819円)

あなたの錆びついた好奇心を刺激する! この手の本なのに興奮しながら、あっという間に読み終えました。好奇心旺盛な若かりし頃、見るもの聞くもののあれこれが自分を魅了し、この世界は面白いなあと思っていた新鮮な喜びが喚起されます。世の中は広く、まだまだ知らないことは沢山あるのだ。狭い常識に閉じこもってないで、「一人の人間としてこの世を生きる」ということをあらためて考えさせられる珠玉の一冊。
(和泉仁士 ・新宿本店)

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第16位 『チーム・バチスタの栄光』 海堂尊

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(宝島社/税込1,680円)

医療過誤か殺人か、外来責任者田口と厚生労働省の役人が患者の死の謎を追う。著者は現役医師であるだけにその現場の描写は実にリアルで、またコミカルな展開もはずさない。『イン・ザ・プール』『空中ブランコ』で変人キャラにはまった人、それ以上のキャラの登場にひっくり返りますよー。
(大輪宣子・グランドビル店)

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第17位 『永遠の0(ゼロ)』 百田尚樹

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(太田出版/税込1,680円)

この本が学校課題図書になれば、日本の未来は少しだけ変わるかもしれない…。かつて日本が戦った戦争。多くの若者がその命を散らした。彼らはどのような思いを秘めて戦地へと向かったのか。60年後の我々は彼らの思いをきちんと受け止めているのだろうか? 弁護士になり損ね自信を失った若者が、特攻で戦死した祖父の足跡を辿る。今まで知ることの無かった戦争の事実と祖父の家族に対する思いを受け止め、自らの生き方に投影していく。是非、是非、若い読者に読んで欲しい小説。
(樋口正明・梅田本店)

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第18位 『赤い指』 東野圭吾

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(講談社/税込1,575円)

もしも自分の子供が殺人を犯してしたら・・・!? 息子の犯罪を隠蔽するため、罪を重ねていく父親と真相を追う名刑事。少年犯罪、老人介護、親子関係など、現代の問題点を考えさせられる「家族」の物語です。人間の弱く醜い部分に気が滅入りそうになるが、ラストの赤い指によって救われました。ミステリーが苦手な方も必読です!
(黒岩悠子・熊本店)

醜くすぎて、吐き気さえする内容です。この物語の家族が深みに嵌れば嵌るほど、同じくらい深みに嵌り落ちていくあなた自身を見るはずです。5人目の家族として・・・。これは、あなたの未来かもしれません。
(松野満帆・本町店)

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第19位 『ぼくのメジャースプーン』 辻村深月

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(講談社/税込1,019円)

せつない。この一言につきる。不思議な言葉の力をもつ少年の復讐劇。思い返すだけで、胸がつまりそうになる。読んでからずっと平積みしたままだ。一冊でも減ってると、とてもうれしい。このせつなさをもっとたくさんの人に伝えたい!
(上妻典子・福岡本店)

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第20位 『宇宙授業』 中川人司

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(サンクチュアリ出版/税込1,470円)

100光年先にある星を望遠鏡で見ると、それは100年前のその星の姿を見ていることになる。なるほど、で終わってしまう光速の話も、今読んでいる本が目から30センチ離れているとすると、自分は0,000000001秒前のその本を目にしていることになる、と聞くと・・・。宇宙のことを学びつつ、宇宙的視線で日常を見始めることができます。
(佐々木真由・松山店)

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第20位 『まほろ駅前多田便利軒』 三浦しをん

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(文藝春秋/税込1,680円)

多田と行天の不思議な関係。こんな便利屋さんがあったらおもしろい。とても不思議であたたかい。いろいろな人間模様があり、それに関わる多田便利軒が人々に幸福を運んでいるように思う。
(髙市 忍・松山店)

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第22位 『中原の虹 第1巻』 浅田次郎

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(講談社/税込1,680円)

『蒼穹の昂』から10年、あの作品を超える続編は有り得ない。と思って読み始めたのは浅田次郎が紡ぎだすその壮大な世界観に打ちひしがれる5分前だった。あの『蒼穹の昂』をもってしてもこの作品の大いなる序章でしかなく、満州の空の下に繰り広げられる想像を絶するドラマの数々に私はただ息を飲むばかりだった。今後10年、この作品を超える作品には出会う事は難しいだろう。それは『蒼穹の昂』を読んだ後の感想と全く同じであることに気がついた。
(百々典孝・本町店)

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第23位 『きみの友だち』 重松清

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(新潮社/税込1,680円)

あなたのいちばん大切なものは何ですか? 「いなくなっても一生忘れない友だちが、一人、いればいい」恵美ちゃんのこの言葉がとても印象に残りました。嬉しいこと、つらいこと。流れる季節の真ん中であなたと出会い成長していく。この物語のきみひとりひとりが主人公です。
(岸川智子・福岡本店)

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第23位 『凍』 沢木耕太郎

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(新潮社/税込1,680円)

自分の手足の指を切断してまで・・・。最愛の妻を氷壁に宙吊りにしてまで・・・。孤高のクライマーの単なる征服欲なのか? それとも究極の夫婦愛なのか? 山野井夫妻にしかありえない登山の物語!!! 沢木流ノンフィクションの頂点を極める作品!!!
(金井和明・北海道地区業務センター)

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第23位 『沖で待つ』 絲山秋子

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(文藝春秋/税込1,000円)

絲山秋子の描く世界はいつもあたたかく少しさびしい。そして、綴る文章はいつもいろんな世界を軽やかに飛び越え行き来する変幻自在の魔法みたいだ。芥川賞受賞作の本作は、読み終えるのがもったいなくて何度もページを閉じてしまうほど、美しくて優しくてさびしくて静かな世界が描かれている。この世界をとにかく味わって下さい。
(野口亜希子・ららぽーと豊洲店)

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第26位 『きいろいゾウ』 西加奈子

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(小学館/税込1,575円)

運命の夫婦、ムコとツマこの響きだけで素敵! と思うのは私だけでしょうか? 平凡な小さな小さな幸せでいいのです。普通のことがふとしたきっかけでとても大切なことに見えてしまう。「どうして結婚したの?」なんて・・・一緒にいたい理由なんてわからないけれど、あなたの隣にいる人を大切にしましょう。
(岸川智子・福岡本店)

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第27位 『銃とチョコレート』 乙一

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(講談社/税込2,100円)

とうとう乙一が・・・ミステリーランドに! 本好きにはたまらない装丁と豪華な執筆陣。乙一約3年ぶりの新刊。いやがおうにも期待がふくらみます。内容は明朗快活な冒険活劇! で終わるわけもなく、ラストはさすが乙一! というかんじです。やってくれます。せつなさの白乙一、ダークな黒乙一とよく分けられる乙一作品ですが、今作は新乙一ワールドが展開されており、さしづめ茶乙一といったところでしょうか。・・・チョコレートだけに。
(奥野理恵・久留米店)

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第28位 『臨死!!江古田ちゃん 第1巻』 瀧波ユカリ

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(講談社/税込550円)

作家も認める「電車で読むと恥ずかしい本」。幸福で可愛い女の子には読んで欲しくない。女をあきらめ、又は、女を武器にして生きてやる! と人生開き直った働く女性に是非オススメの一冊! 行きつけの犬が欲しい寂しいあなたにもオススメ。
(久尾朱美・阪急32番街店)

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第29位 『カラスヤサトシ』 カラスヤサトシ

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(講談社/税込590円)

超自意識過剰で内向的で仮面ライダーのガシャポンをこよなく愛する漫画家の日常? そんなもん知るかい! と思いきや、共感できるエピソードに付箋を貼っていったら本の上が付箋びっしりで箒みたいになってしまいました。もう他人とは思えません。
(原 元太・北海道営業部)

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第30位 『難儀でござる』 岩井三四二

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(光文社/税込1,680円)

収入、家族・・・大事なものは時代が変われど変わらない。主君のため、国のためと建て前は一丁前だが、本音は収入のため、家族のため奮闘する戦国時代のサラリーマン奮戦記。「戦国武将に学ぶ~」なんてうさんくさい啓発書が出版されてますが人間だれしもが信長や家康になれる訳がないっ! 身の丈にあった戦国の処世術を笑いと涙をまじえた短篇8本を収録。短篇の個々が少しづつリンクしているところは戦国好きにはニヤリとさせられますが、むしろ時代小説を普段読まない人にこそ読んでほしいです。
(多湖正爾・本町店)

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2006年11月21日

番外編 『よいこととわるいことって、なに?』 オスカー・ブルニフィエ クレマン・ドゥヴォー

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(朝日出版社/税込1,470円)

大人になって“こむずかしい事”がグルグルグチャグチャ絡み合ってもうイヤッ!! こどもたちの言葉がそれを単純な一本の“ひも”にもどしてくれます。大人こそ読んでもらいたい。
(豊岡邦子・松山店)

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番外編 『希望について』 立岩真也

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(青土社/税込2,310円)

立岩真也を知らなくてもよい。立ち読みでもよい。「VIII 死なないこと」だけでいいから、それすら長すぎるならその中の「ただいきるだけではいけないはよくない」だけは読んで欲しい。それで何かが、少しかもしれないが、変わる、と思う。それが希望(について)なのだ。
(松野享一・洋書部)

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番外編 『どっちがへん?』 岩井俊雄

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(紀伊國屋書店/税込525円)

児童書売場の者として、この自社大ヒット作の推薦を外す訳にはいきません。単純ながらこれまでにないアイディアの作品にわが子も夢中になりました。続編を待てず、自分で続きを描きましたが子どもに受けませんでした・・・。秋まで待ちます。
(川添義資・新宿本店)

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番外編 『地球の食卓』 ピーター・メンゼル フェイス・ダルシオ

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(TOTO出版/税込2,940円)

「あの国の人たちは、どんなものを食べているのだろう?」 世界24か国、30家族の1週間分の食材データと、食卓の風景。1週間分の食材を集めた写真は圧巻です。「食」に関するエッセイも読みごたえがあり、じっくり読んでも、写真だけをパラパラ見ても楽しめます。各家族の「ご自慢レシピ」も紹介されているので、世界の「家庭の味」を試してみるのもいいかもしれません。
(三上羽衣子・札幌本店)

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番外編 『出版業界最底辺日記』 塩山芳明

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(筑摩書房(ちくま文庫)/税込997円)

「美しい出版業界へ」「出版業界の品格」・・・であるわけがないエロ漫画雑誌の凶悪編集長の芸術的というべき悪態。これが切れるのよ。遠距離通勤での読書がまた妙に渋くて、いい。さて、いっしょに怒鳴られにいきましょうか。
(松野享一・洋書部)

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番外編 『東京大学「80年代地下文化論」講義』 宮沢章夫

東京大学「80年代地下文化論」講義 →bookwebで購入
(白夜書房/税込2,000円)

80年代はスカだったとは随分前から言われ続けています。60年代70年代のように美化されることの少ない10年間、はたしてその実体は何だったのでしょうね。もうサブカルとは呼ばせないぞ?
(北村貴克・梅田本店)

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番外編 『心にナイフをしのばせて』 奥野修司

心にナイフをしのばせて →bookwebで購入
(文藝春秋/税込1,649円)

同級生の首と胴体を切り離した少年は、弁護士になったー。加害少年は地位と名誉を得たのに対し、一方で被害者側の家族は、謝罪を受けることもなく、30年間も苦しみに時をうずめる。法律の無情さ、被害者の苦しみ、加害者の人権も考えなくてはならない一方で、被害者を無視した裁判のあり方等・・・少年犯罪をとりまく問題を露呈した、衝撃のノンフィクション。
(林 果香・松山店)

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番外編 『若者はなぜ3年で辞めるのか?』 城繁幸

若者はなぜ3年で辞めるのか? →bookwebで購入
(光文社/税込735円)

「私のこと!?」と思わず手を伸ばしてしまいそのまま一気に読み終えてしまいました。そう、そうなのよーという若者の声を代弁してくれる一冊。この現状、大声で叫びたいあなたに是非おススメします。
(高澤敦子・本町店)

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番外編 『あなたに不利な証拠として』 ローリー・リン・ドラモンド

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(早川書房/税込1,365円)

5人の女性警察官の日常を描いた連続短編集。と聞いて、警察小説だからと無関心になってはあまりにも勿体ない。読み進むにつれ、感覚の記憶、様々な情緒が呼び起され、衝撃の余韻が心に強さと柔らかさを生じさせる作品です。不条理な世界に生きるすべての人に。オススメします。
(林 果林・静岡営業部)

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番外編 『風の影(上・下)』 カルロス・ルイス・サフォン

風の影 上巻 風の影 下巻
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(集英社/上 税込780円 下 税込780円)

「忘れられた本の墓場」で少年が見つけた一冊の本をめぐる物語。読むほどにイメージがふくらんでいく。中世とゴシックが色濃く残るバルセロナの街。人の心を引き裂く内戦と恐怖。そして登場人物たちの会話。その一人が言う、「読書は個人的な儀式だ」と。ページを開けば、もうだれもこの儀式から抜け出すことはできない。
(秋山敬・松山店)


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