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2010年01月27日

『日本語は生きのびるか――米中日の文化史的三角関係』平川祐弘(河出書房新社)

日本語は生きのびるか――米中日の文化史的三角関係 →bookwebで購入

河出ブックス、2月上旬発売のタイトルをご紹介していきます。

1点目は、平川祐弘さんの『日本語は生きのびるか――米中日の文化史的三角関係』です。

平川さんは、比較文学者で、東京大学名誉教授。フランス、イタリア、ドイツの留学経験を持ち、東大教養学部の他、北米、中国、台湾等でも教鞭をとられてきました。名訳の誉れ高い、ダンテ『神曲 地獄篇煉獄篇天国篇』などの翻訳のお仕事でも知られています。

今回の本は、国際文化史を背景に考察する、画期的な日本語論です。英語が世界の支配語となる時代、辺境の国の言語・日本語は生きのびることができるか?

平川さんから読者のみなさんへのメッセージです。

「日本人は、もはや日本語の壁の中で鎖国を続けることは無理である。私たちは日本語の民として生き続けられるのか。それとも、語学難民となるのか。日本の文化的自主性はどうしたら守り得るのか。ぜひ御一読を」

目次は以下のとおりです。

はじめに
第一章 日本語の生存空間――米中日の三角関係を文化史的に鳥瞰する
 一 文化直流の歴史
 二 周辺国としての日本
 三 周辺文化国をめぐる心理
 四 漢字文化圏の諸問題
 五 米中日の諸関係
第二章 留学生の文化史的意味――一国一辺倒を排す
第三章 衝突か対話か――近代日本の二面性
第四章 混淆文化礼讃――異文化を受容しつつアイデンティティーをいかに保つか
第五章 支配言語とナショナルな詩論の発生――周辺言語の自立とは何か
第六章 グローバル化時代の英語教育――内外の教養を備えた多力者を養成せよ
人生のおわりに――あとがきに代えて

日本/日本語への関心は止むことがないようで、話題書も次々と出てきますね。水村美苗『日本語が亡びるとき』や内田樹『日本辺境論』などと読む比べていただくのも一興かもしれません。


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