連続ブックフェア 「紀伊國屋書店と新宿」


Vol.1 「モダン都市文化」
2008年7月7日(月)~8月7日(木)
Vol.2 「〈熱き時代〉の新宿、新宿の〈いま〉」
2008年9月16日(火)~11月30日(日)
(会期は売場によって異なります)
紀伊國屋書店 新宿本店 3階・5階・6階
紀伊國屋書店 新宿南店 3階・5階・6階

詳細を読む 詳細を読む

« 鴻上尚史 「売店のおばちゃん」 | メイン | 横内謙介 エッセイ »

2008年09月01日

マキノノゾミ 「思い出。少々無法な。」

学生の頃、京都から窮屈な夜行バスに乗って、何度も紀伊国屋ホールに来ました。つかこうへい事務所の公演を、朝一番から当日券に並んで観るためです。もう時効だと思うので書きますが、観るだけでなく、客席でこっそりとカセットテープを回したりもしました。当時はまだ舞台のDVDやビデオテープなどなかったとはいえ、無法者の所業です。
あれは82年の、最後の『蒲田行進曲』二ヶ月ロングラン公演の時でした。当日券の席が、好運なことに、張り出し舞台の下手の最前列でした。かぶりつきです。手を伸ばせば舞台に手が届きそうです。そこで、わたしたちは(あろうことか!)、舞台の上にレコーダーを置きました。もはや乱暴者の所業です。そこは、フットライトの陰になっている場所でしたが、同時に、根岸季衣さんがラストシーンで使う刀が仕込まれていた場所でもありました。クライマックスの場面で刀を取りにしゃがまれた時に、きっとそのレコーダーも根岸さんの目に入ったに違いありません。あの瞬間の「やべ!」という思いは、今でもはっきり覚えています。
その時のテープを、わたしたちは呆れるほど何度も繰り返して聴きました。そのおかげで、今こうして紀伊国屋ホールの舞台に立っているのだとも思うのです。張り出し舞台の下手の端に立つと、今でもちょっと感慨があります。


マキノノゾミ

マキノノゾミ
1959年、静岡県生まれ。劇団M.O.P.主宰。外部の舞台でも作・演出を手がけるなど幅広く活動中。2002年度後期 NHK連続テレビ小説「まんてん」脚本を担当。
2008年11月には紀伊國屋ホールにてマキノノゾミ三部作を上演する。
>>今週のマキノノゾミ本人
>>著作一覧

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://booklog.kinokuniya.co.jp/mt-tb.cgi/2895

トラックバック

» 書店の中にある劇場、紀伊國屋ホールを知る5つのポイント from じんぶんや「紀伊國屋書店と新宿」
談 : 紀伊國屋ホール総支配人・金子和一郎 紀伊國屋書店事業部・鈴木由美子 1)... [Read More]

» 蒲田行進曲(つかこうへい/角川文庫) from びぶりおふぃりあ ― 小説・文学の感想なら― ブックレビュー☆ 読書感想☆ 書評☆
オススメ度:☆☆☆☆★ オススメポイント:銀ちゃんって人。それにすごく読みやすい。 [Read More]