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2006年04月30日

『きょうも、いいネコに出会えた』岩合光昭(新潮社)

きょうも、いいネコに出会えた
→bookwebで購入 BGM(Jeff Beck/Beck Bogert Appice(1973))

「今朝は3:30に起きて
 まだ星がきれいな時間に家を出た
 月明かりのシルエットに黒猫が横切る
 幸運の兆しだ」

例えば朝の4:00、マンションの1階では新聞配達人が床に新聞の束を置き、フロア毎に分けている。駐車場のリフトのスイッチを押すと黒猫がダッと飛び出して目の前を横切る。月明かりに黒い影が延びて、私は幸運の印だと思っている。
例えば夜の0:30に寝ると、普通は3時間経った3:30頃に目が覚める。何やらやらなければならないことをある程度覚えていると、そこで起きて何かゴソゴソと仕事を片付け始める。最近のように、やらなければならないことが両手両足 では数え切れない程あって、多分200はないが100はあって、もう何が何だか分からなくなっていると、やったところで焼け石に水なので、また寝てしまって 5:00に起きることにする。それでも、その寝るには人知れず思い切りがいる。
帰宅前にジムで筋トレをしないと、Donna Leeを弾かなければとか思いながら2:00頃に寝汗をかきながら追われる夢で目が覚めて、もうろうと電波時計を確認する。レムとノンレムの90分周期はあながち嘘ではない。
なので私にとっては90分の倍数が睡眠の区切りになっていて、何て律儀な性格なんだ。
一方で5:00を過ぎてまで寝ていると、その日の仕事が間に合わない。そして、9:00までにあと■時間■分あって、電車の中では■分あると考えて、立っていようが座っていようが、やらない訳にはいかないからと時間を逆算し、立ちな がら原稿を書くので、Macをかかえる左手が腱鞘炎になって、それが土曜だったことに気がつくと、目を閉じてそんな馬鹿げたサガに自分であきれる。

国際問題になりかねないことで、人の間で意見を調整する。だから同じことを数分でも続けて考える暇がない。
■時■分にどこどこへ来てくれと急に呼ばれ、■分の電車に乗れば■時■分につき、どこどこでネクタイをして、どこどこでタイプして、その数分間かでプリントを作り、話をまとめ、審議官クラスの■■氏からの話によっては違う展開も想定して用意する。たとえ臨席の■■氏から間違った内容を言われても、 不条理な話が出ても、そこで正しい内容に訂正するようなことを言ってはいけない。それをうなずきながらあたかも漫然と受け入れる。そしてキリキリする頭の中をクールに演出する。時に■■にならなければいけない。
むしろ賛成の■■氏から逆に「じゃあ、そんなことならやめたら」と言われる方が怖い。その一瞬の言葉じりにとまどい、全く違う展開があって、その一瞬で全てが終わり、国際問題にもなりかねないこと。その予感とその直前に言葉をはさむ。そんなクリティカルが状況の連続、時間ギリギリの攻防、その人達の興奮具合にもより、密室のミーティングで、私の、そして日本の将来が決まる時がある。時に無駄に思える沈黙も必要で、それでも私は自分の行き先をその沈黙にゆだねる。
■■氏は■時■分の新幹線に乗るから、■時■分までには結論を言ってもらわなければならないが、そこは結論を急がず、そこは電波時計を見ながら、その出発までの最後の数分にかける。よし、とGOサインが出るかもしれない最後のギリギリの攻防に、■時■分は容赦なくせまる。書類に変更が入り、すぐにPCを立ち上げ、そうすると新しいPCにはプリンタドライバがなく、すぐに近くのPCにUSBでデータを転送して、■時■分までの数分間の秒針が気になるが、 OSが違うと書体が化けた。とにかく直筆のサインがなければ。

強烈なストレスの毎日に、自分のことは何も片付かず時間だけが過ぎて行く。
だから最近は、同じことを続けて考える時間がない。寝ていても移動中でも、正直には言えない尋常ではない状況に、このまま終る訳には行かない。後戻りは出来ない。

世の中の困った人達はみんなバカで意味がない
それはそうだけど
世の中みんな優しく感じて意味があるよりよっぽどいい
と彼は言う
それはそうだけど
と頭のいい彼女は仕方なく相づちを打つ
あっ、と彼はそこまで言いかけた自分に後悔する
彼女は純粋なので、そこまでは許してくれない
悪いことをした

しきりに手を洗いたくなるのは
精神的に不安定な証拠だと、やに客観的な自分がいやになる

強烈にクリティカルな毎日に、何がクリティカルかは家族にも誰にも絶対に言わない。それが私の主義。絶対に今何をやっているか言ってはいけない。要は生きるか死ぬかの瀬戸際の連続で、綱渡り状態で。思惑の異なる多くの人の間で如何に物事を進めるか、何も関係の無い人はサヨウナラ。そんなこと関係なしに車内でコミック雑誌を広げる人はサヨウナラ。明日も関係ない目つきの人はサヨウナラ。少なくとも私はいりません。
このストレスは何か自分が50年前の、全く価値観の違う、全く訳の分からない世界にいて、全く国際社会から遅れを取っている日本という異国に住んでいるかのような錯覚を起こす。実際それは錯覚ではなく、私は今現在50年前に住んでいる。何をどうしたら良いか、訳の分からない人達が世の中を動かし、新聞配達人は新聞の束をフロア毎に分けて、どうしようもない方向に進んでいて、 実際には、遅れている社会に何も出来ない自分がいけないと自分を責める。

私は時計を沢山並べて、それらの時計がそれぞれ微妙にずれた時間を示すのが好きで、その中でも電波時計が律儀に正しい時間を刻んでいるんだろうなとか思うと、その時計をどう評価して良いのか迷う自分がいる。要は堕落である。 それでも彼女の目線が伏せ目がちなのが気になる。
財布に入れるお札の向きが気になる。

come on tell me
you make this all go away
you make this all go away
I'm down to just one thing
and I'm starting to scare myself
you make this all go away
you make it all go away
I just want something
I just want something I can never have
I just want something I can never have

マジソンスクエアガーデンのスクリーンショット
ブッシュがパーティで踊り
猿が鳥を追う

will you bite the hand that feeds you ?
or will you stay down on your knees ?

本当はもういらない
少なくとも私はいりません
でも、もう後戻りは出来ない

→bookwebで購入

2006年04月23日

『人は見た目が9割』竹内一郎(新潮新書)

人は見た目が9割 キッパリ! 銀座ママが教える「できる男」「できない男」の見分け方 銀座ママが教える「できる男」「できない男」の英語術
→bookwebで購入 →bookweb →bookweb →bookweb

BGM(Char/気絶するほど悩ましい(1977))

「目の力、覇気、smart、sharp、wit
 人を和(なご)ませる快活さオーラ
 目を細めてものを見るなんて論外
 やっぱ英語出来ない男は**でしょ」

「人は見た目が9割(新潮社)」の書評を書いていた時にメジャーな新聞に書評が出て「本はタイトルが9割」のような結論を先に言われてやめましたが、 何れにしても見てくれは大切で、ただしこの「見てくれ」とは「着るものも含めた外見」プラス「内側からにじみ出るもの」なので、そのどちらが欠けていても就職試験は難しい。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9980043075
「キッパリ!(幻冬舎)」も話題になる前に書評を書いていたのですが、そんなこと昔からやってるのにキッパリ行かないんだから、とか書いてこねくり回している内に売れてしまった。でもこれって実は「銀座ママがやってそう」って書こうとしてたし。水も2リットル飲んでそうだし。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9978548459

その「内側からにじみ出るもの」
とにかく品格、そして知性と常識がなければ何にもならないし
話の切れ味もだけど、体の切れ味、しぐさの切れ味、
身の振舞い、歩き方、スーツの着こなし、その他諸々
もう若くないんだから

目の力、覇気、smart、sharp、wit
人を和(なご)ませる快活さオーラ

うだつの大切さや見抜き方も書いたし、若い内に銀座や赤坂の高級飲み屋さんに連れて行ってもらったことも書いたし、たどたどしい言葉の中に時折含蓄のあるセンテンスがあることも書いたし、正しさよりも優しさが大切なことも書いたし。知っていて話す範囲も程々に、全部言ってしまったら嫌味だし。

この本はそんな書いたしを全部たしてその総数で割ったような話で、要はうだつの上がる男の見抜き方となりますが、要所要所で「男」を「女」に読み替えてもそのまま通じたりする場面が沢山出てきて、つまり男性が読んでも女性が読んでも、見抜き方=自分自身の磨き方、になる訳です。

正直言って、なかなかこれぞという参考になる話にはならない。言葉じりといい内容といい、正直、本として読むには他愛無い話ばかりで。
まあ、これを本として読むからいけないんであって、銀座で気持ちよく飲みながら聞く話だと思うと、平たくて良かったりする。まあ、そのカムフラージュ で、あとは自分で考えなさい、というありがちな解釈で。それにしても、時々出てくるセンテンスや表題にかなり編集ポイントがあって、男性だけではなく女性からも支持されたベストセラーたる所以(ゆえん)がある。

外見、遊び方、会話、お金の使い方、性格、そして「こんな男をつかまえなさい」と…

実は…
できる男は目が違う、目に力がある、本当はこれだけで言い切れているし、その見出しだけでこの本を買いました。

ささいな事では怒らない(ですね)
できる男は人の話を聞ける(フムフム)
できる男は花の名前を知っている(アッチャ〜、ダメだこりゃ)
カラオケは盛り上げる歌、幅広いジャンルで勝負する(任せて〜!)
できる男は帰りの車の用意を忘れない(勿論でございます!)
家庭を大切にする(うっ・・・いや、こんな男もいるということで)
本当のお金持ちほど質素で控えめ(せざるを得ない人はどうする…)
お酒の席では部下を仕事から解放する(グチグチ仕事の話すんなよ、全く〜)
失敗に寛容になる(本当はその方が厳しい)
できる男はツイている男を見抜く(目を見れば分かるし)
できる男は長々議論しない(そんな暇ないし)
部下から学ぶ(いや、本当に)
できる男は奥様選びを間違えない(っていうことは女性にとって、ウチの亭主がうだつのあがらない男だったら、奥様選びを間違えたっていうこと?)

振る舞いがだらしくない(説明不要)
男性は年齢によって老けるわけではない(説明不要)
気配りができる、他人と分かち合う(説明不要)
目を細めてものを見るなんて論外(結論)

端々に出てくる「知性」という言葉
嫌味にならない程度に
良質な物、上質な感覚、それでいてかつ庶民的な知性
胸ポケットの膨らみ
本当のことでも、明らかな事実でも、話してはいけない

「できる男」を求めるのではなく
「できる男」を引き寄せる
これは「引き」の極意で、追ったところで何にもならない
極意は、「引き」のクオリティ=自分のクオリティ
「できる女」を求めるのではなく
「できる女」を引き寄せる

「できる男」は自由な分だけ、背負う責任も重くて
自由は、責任があって初めて意味があって
自由だけの自由はない
バカはサヨウナラ

これ位の予算で、と料金体系を先に聞くのも一つのマナーで
自分を磨く為なら糸目をつけず、お金は使うほど増える、と
沢山使う人ほど、沢山稼ぐ
遊ぶお金、貯金するお金、家に入れるお金

人間は今日しか生きられない
人間は狂死か生きられない
だから今日を懸命に生きる、分かる?この極意…
本質はひとつだけ、夢と現実は隣り合わせで
そんなこと
自分は何も知らないふりで、バカで結構

男の選択は間違えたくない
女の選択も間違えたくない
焦りと寂しさと愛をすり替えてはいませんか?

「できる男」の本質を見抜け
彼は「無」以上の贅沢がないことを知っていたのです

そんなセンテンスが出てきて
そんなレベルで寝る日があっても良いかもしれません
くだらないレベルで寝るのはやめましょう


やっぱwitでしょ、言葉の切れ、っつうか
英語もwitなきゃコメディアン無理でしょ
(うっ)
その前に英語出来ない男はダメでしょ
英語を制するには、日本語から制す…
あっ、分かってるかも
「できる男」「できない男」の英語術
何かPHP研究所、っていうのがいい…
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9976530439



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