ごあいさつ

私たち阪大生は、書評空間で書評ブログを書く書くことにしました。

本との出会いは一生のうちに何度もあります。
その出会いの中には、どうしても忘れられないものがきっと誰にでもあることでしょう。
私たちはそれに着目し、ライフステージごとに設定した5つのテーマについて大阪大学の学生や教職員から、本との出会いや思い出について紹介してもらいました。
誰かのアルバムの1ページをそっとめくるような、そんな気持ちでご覧ください。
大阪ならではの個性が光る「オモロイ」書評集が出来上がりました。

また、各テーマを順に見ていくと、ひとつの人生が浮かび上がってくる、という仕掛けにもなっています。
あなたの人生や、誰かの人生に思いを馳せながら、そのような視点からもお楽しみください。
本を紹介した誰かの人生だけでなく、あなたの人生にも彩りを加えてくれる、そんな1冊との出会いが、このページから生まれれば何より嬉しく思います。

大阪大学 「ショセキカ」プロジェクト一同

« シートン動物記/アーネスト・トンプソン・シートン | メイン | 賢者の贈り物/O.ヘンリ »

2013年10月01日

しろばんば/井上靖

しろばんば
井上靖

⇒紀伊國屋書店ウェブストア
5/27/2013 17:24:39
文学部人文学科日本文学専修
2年生・男性

あなたが過去に贈られた本で、印象に残っているものは何ですか?書名と著者をご記入ください。

しろばんば/井上靖

その本は何歳くらいの時に読みましたか?また、どなたから贈られましたか?

小学6年生の時、母から

どんな内容の本ですか?簡単なあらすじや設定などをお書きください。

主人公の洪作少年は、のどかな田舎で曾祖父の妾だったおぬい婆さんに育てられます。本家の人々との交流や、離れて暮らす両親への思いなど、さまざまな人々との関係の中で、洪作は成長してゆきます。作者である井上靖さんの自伝的小説でもあります。

その本のどのようなところが印象に残りましたか?また、どのような点が気に入りましたか?
(抽象的にでも具体的にでもいいです。当時の思い出などのエピソードも添えていただいても構いません)

この本を読み始めたきっかけは、僕が何か本を読みたい、といった時に母がたまたま本棚から持ってきたということです。あまりよくわからないままに読み進めたのですが、僕が強く覚えているのは、冒頭の、おぬい婆さんが朝起きたばかりの洪作に、飴玉など甘いものを食べさせるという場面です。なぜ強く印象に残ったのかはわかりませんが・・・。田舎の家の暗さ、お婆さんの優しさ、そして甘いお菓子の妖しさがあいまって、衝撃を受けたのかもしれません。それ以上によく覚えているのは、僕がこの本を持って廊下を歩いていたら、普段おとなしくて優しい教頭先生が「おお!『しろばんば』じゃないか!おもしろいでしょう!僕も子供のころ読んだよ!」と感激して話してくれたことです。僕がこの本を思い返す時、真っ先に浮かんでくるのは教頭先生の嬉しそうな顔なのです。

当時読んだ印象と、今ではその本の見方は変わりましたか?

当時は熱心に読み込んだのですが、今はもう読み返すことはないだろうと思います。でも、「しろばんば」の世界は確かに僕の中に生きていますし、折に触れて洪作少年の心に自分の心情を重ね合わせたりしています。

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://booklog.kinokuniya.co.jp/mt-tb.cgi/5401