ごあいさつ

私たち阪大生は、書評空間で書評ブログを書く書くことにしました。

本との出会いは一生のうちに何度もあります。
その出会いの中には、どうしても忘れられないものがきっと誰にでもあることでしょう。
私たちはそれに着目し、ライフステージごとに設定した5つのテーマについて大阪大学の学生や教職員から、本との出会いや思い出について紹介してもらいました。
誰かのアルバムの1ページをそっとめくるような、そんな気持ちでご覧ください。
大阪ならではの個性が光る「オモロイ」書評集が出来上がりました。

また、各テーマを順に見ていくと、ひとつの人生が浮かび上がってくる、という仕掛けにもなっています。
あなたの人生や、誰かの人生に思いを馳せながら、そのような視点からもお楽しみください。
本を紹介した誰かの人生だけでなく、あなたの人生にも彩りを加えてくれる、そんな1冊との出会いが、このページから生まれれば何より嬉しく思います。

大阪大学 「ショセキカ」プロジェクト一同

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2013年10月01日

戸村飯店青春100連発/瀬尾まいこ

戸村飯店青春100連発
瀬尾まいこ

⇒紀伊國屋書店ウェブストア
5/31/2013 18:02:28
基礎工学研究科物質創成専攻
修士1年生・女性

その本の名前と、著者の名前を教えてください。

戸村飯店青春100連発/瀬尾まいこ

その本はいつ読みましたか?

大学3回生の春

その本は、大阪とどのような関係がありますか?簡単なあらすじや設定等も含め、お答えください。

大阪の下町にあり、いつも近隣の人で賑わう戸村飯店の二人息子・ヘイスケとコウスケ。男前で何でも器用にそつなくこなすが、店や戸村飯店の常連とは積極的にかかわろうとしない兄・ヘイスケと、不器用だが店の手伝いは積極的にやり、クラスでの人望もあつい弟・コウスケ。対照的なこの年子の兄弟が高校卒業・上京を巡ってさまざまな思いを抱いていく。第一章はアンソロジー「Re-born はじまりの一歩」に"ゴーストライター"として収録されていた話に加筆修正を加えたものであるが、このゴーストライターは、弟・コウスケの目線から描かれており、いわゆる"大阪人らしい"コウスケと違い、小さい頃から新喜劇を見てもきょとんとしていた、いつでも"すかしている"ヘイスケは何だかいけすかないやつといった印象を受ける。しかし、第二章でヘイスケ目線の物語が始まると、あっという間にヘイスケのファンになってしまう。生まれ育った大阪という地や特有のノリになじもうとしてもなじめず上京を決心した気持ち、いざ状況してみて、自分が思ったより関西人の心を持っていると気付いた時。いつもかっこつけていてよく分かんないやつの、本当は不安でいっぱいな心を覗き見たような気がして、ページを繰る手が止められない。大阪に生まれ育ちながら、大阪になじめない、居心地の悪さを感じているという主人公が出てくる小説は今までに読んだことがなかった。そんなヘイスケが上京後に故郷・大阪について再考する過程は必読。ヘイスケのことばかり書いたが、もちろんコウスケ視点の物語も青春感が満載で甘酸っぱい気持ちになること間違いなし。

上に書いていただいた関係について、さらに薀蓄などがあればどうぞ(この問いは必須ではありません)

最後に、みなさんがいま通学している「大阪」という土地について、どう思われるかをお聞かせください(下宿の方は、自分の地元とどう違うか、など)。

私は福岡出身で、今は大阪で一人暮らしをしている。こちらに引っ越す前にオープンキャンパスや受験で何度か大阪を訪れたが、その時に感じたのは何か「パワーを感じる」ということだった。引き寄せられる、といえば良いだろうか。元々お笑いなどが好きで、また年の離れた姉が大阪の大学に通っていたことから、小中学生の頃からなんとなく"大阪"という土地に憧れを持っていた。実際にこちらで暮らしてみて思うことは、やはり生活に便利、ということだろう。地元ではどうしても車のあるなしで暮らしやすさに雲泥の差が生まれてしまうが、大阪は交通機関が充実しているので、車を持っていなくても特に問題なく生活できる。また神戸や京都といった他県にもワンコインで行けてしまうのは行動範囲が広がるといった点でもかなり魅力だと思う。
それから、地元ではローカル番組はなんとなく"つまらないもの"といった印象があったが、大阪はローカル番組でも面白い、むしろお笑いの本場・関西のローカル番組ということで全国区のものよりも見応えがあったりする。そういった点も非常に好きなところだ。

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