本田由紀(ほんだ・ゆき)

1964年生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。博士(教育学)。
日本労働研究機構(現 労働政策研究・研修機構)研究員、東京大学社会科学研究所助教授を経て、現在は東京大学大学院教育学研究科准教授。
若年労働市場や家庭教育など、教育・仕事・家族という3つの領域の関係を実証的に明らかにすることを研究テーマとしている。「ニート」や「人間力」などの概念への批判を展開している。
主著に 『若者と仕事』(東京大学出版会、2005年)、『多元化する「能力」と日本社会』(NTT出版、2005年、大佛次郎論壇賞奨励賞受賞)、『「ニート」って言うな!』(共著、光文社、2006年)、『若者の労働と生活世界』(編著、大月書店、2007年)など。
→紀伊國屋書店で購入 2005年秋、ジエドとブーナという2人の若者が工事現場に仲間と入り込んだだけで警官隊に執拗に追跡され、立入禁止の変電施設に逃げ込んで、黒焦げになって感電死した。それをきっかけに、「絶望した少年」たちの暴動がフランス各地で勃…
→紀伊國屋書店で購入 独特な本である。何が独特かと言うと、まずもって訳者たちの姿勢がである。翻訳書には珍しく、訳者のひとりによる長い(20頁もある)まえがきがついている。それだけでなく、翻訳部分のあとに、他のふたりの訳者もそれぞれ「論点提起」…
→紀伊國屋書店で購入 「この国において「連帯と承認」はいかにして可能か?」 いかなる論理の飛躍も修辞によるごまかしもない、平明で硬質な文章を読むことは、まさにひとつの快楽である。 私はここのところいっそう、日本という社会の成り立ちの様々な面で…
→紀伊國屋書店で購入 主に聞き取り調査に基づく、4社の大企業で働く人々の職業経歴と職業能力についての重厚な報告である。 第1章と第2章は、それぞれコマツと島津製作所において「一品生産」に従事する、職人的性格の強い労働者を取り上げている。個々の…
→紀伊國屋書店で購入 「寄る辺のなさ」を埋め合わせるものは何か いま、人々は日々を生きる中で、「寄る辺のなさ」の感覚を強めている。この「寄る辺のなさ」(=流動化・不安定化=「プレカリテ」)の根には、生活を成り立たせる物質的基盤(雇用や収入)が…