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大津由紀雄(おおつ・ゆきお)

大津由紀雄
慶應義塾大学言語文化研究所教授。日本学術会議連携会員。専門領域は言語の認知科学(生成文法、言語獲得、統語解析など)。言語教育にも強い関心がある。
東京教育大学文学部(英語学)卒業後、同大学大学院修士課程文学研究科(英語学)、MIT大学院博士課程言語学・哲学研究科を修了。Ph.D.取得。和光大学人文学部専任講師、東京学芸大学教育学部助教授、慶應義塾大学言語文化研究所助教授を経て、現職。著書に、『英語学の関連分野(英語学大系第6巻)』(共著、大修館書店、1989年)、『探検!ことばの世界』(ひつじ書房、2004年)『ことばの力を育む』(共著、慶應義塾大学出版会、2008年)などがある。

『子どもを信じること』田中茂樹(大隅書店)

→紀伊國屋書店で購入 生姜がきいた甘酒をいただいた後のような、心と体が温まる本だ。 子どもにはやさしく接する、接していいのだ、厳しく接する必要はないのだと田中さんは言う。 子どもを信じるということは生き物としての力を信じるということだ。 田中さ…

『「見る」とはどういうことか---脳と心の関係を探る』藤田一郎(化学同人)

→紀伊國屋書店で購入 「脳と心の研究の魅力を垣間見る」 言語理論に関心を持ち始めて少し経った頃、ことばの研究はことばの世界を超えて広く心や脳の問題とつながっていることを知った。その広がりを知ったとき、手にしたのが、Ulric NeisserのCognitive Psy…